睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。ご自身では寝ている間のことなので気づきにくいのですが、家族から「大きないびきが急に止まる」と指摘されたり、しっかり寝たはずなのに日中の強い眠気に襲われたりすることで疑われることが多いです。この病気は単に「眠れない」という問題だけではなく、心臓や血管に大きな負担をかけ、高血圧や心不全、虚血性心疾患などの重大な合併症を引き起こすリスクがあります。兵庫県神戸市の三宮駅近くにある阿部クリニックでは、循環器専門医としての知見を活かし、この病気の早期発見と適切な治療に力を入れています。お仕事帰りにも立ち寄りやすい三宮駅からすぐの立地を活かし、多くの方が健やかな眠りを取り戻せるようサポートいたします。
睡眠時無呼吸症候群の症状について
睡眠時無呼吸症候群の症状は、寝ている間だけでなく、起きている時の体調や日常生活にも様々な影響を及ぼします。自分では「疲れが溜まっているだけ」と思い込んでしまいがちですが、以下のような症状に心当たりがある場合は注意が必要です。
睡眠中に現れる症状
- 大きないびきをかく・・周囲の人が驚くほどの音量で、不規則ないびきをかきます。
- 呼吸が止まる・・いびきの途中で数秒から数十秒、静かになり、その後「ガッ」とあえぐように再開します。
- 何度も目が覚める・・息苦しさで中途覚醒し、熟睡感が得られません。
- 寝汗をかく、寝返りが多い・・呼吸が止まることで身体がストレスを感じ、激しく動いたり汗をかいたりします。
詳細については「一緒に寝ている人に大きないびき、無呼吸を指摘された」のページを参照してください。
起床時や日中に現れる症状
- 起床時の頭痛・・脳への酸素供給が不足するため、朝起きた時に頭が重く感じることがあります。
- 日中の強い眠気・・会議中や運転中など、集中すべき場面でも耐えがたい眠気に襲われます。
- 倦怠感や集中力の低下・・脳や身体が十分に休めていないため、常にだるさを感じ、仕事の効率が下がります。
- 夜間頻尿・・寝ている間に何度もトイレに起きるようになります。
起床時の頭痛でお悩みの方は「起床時の頭痛」のページを、トイレが近いと感じる方は「夜間頻尿」のページを、日中の眠気が気になる方は「日中の眠気、パフォーマンスの低下」のページをご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群の原因について
睡眠時無呼吸症候群が起こる主な仕組みは、睡眠中に気道(空気の通り道)が狭くなったり、完全に塞がってしまったりすることにあります。これを引き起こす要因はいくつか存在します。
身体的な要因
- 肥満・・首周りや喉の内側に脂肪がつくと、寝ている間に気道が圧迫されやすくなります。
- 下あごが小さい、後ろに下がっている・・骨格の影響で舌の根元が落ち込みやすくなり、通り道を塞ぎます。
- 扁桃肥大・・喉の奥の扁桃腺が大きいと、物理的に気道が狭くなります。
- 鼻疾患・・鼻詰まりによって口呼吸になると、舌根沈下(舌の根元が下がること)が起こりやすくなります。
生活習慣やその他の要因
加齢とともに喉を支える筋肉が弱くなることも原因の一つです。また、就寝前の飲酒は全身の筋肉を緩ませるため、喉周りの筋肉も弛緩して気道の閉塞を招きます。喫煙による喉や鼻の粘膜の腫れも、通り道を狭くする要因となります。
睡眠時無呼吸症候群の病気の種類について
この疾患は、呼吸が止まる原因によって大きく2つの種類に分けられます。多くの場合、気道の閉塞が原因となります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
睡眠中に喉の周りの筋肉が緩んだり、脂肪で圧迫されたりすることで、空気の通り道が塞がってしまうタイプです。胸や腹部は呼吸をしようと動いているのに、喉が塞がっているために空気が入りません。睡眠時無呼吸症候群の患者さんの多くがこのタイプに該当します。
中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)
脳から呼吸を司る司令が適切に出されないために起こるタイプです。気道は塞がっていないのに、肺を動かそうとする筋肉への信号が止まってしまいます。心不全などの循環器系の疾患をお持ちの方に見られることがあるのが特徴です。
睡眠時無呼吸症候群の治療法について
当院では、検査から治療までをスムーズに行える体制を整えています。まずは簡易検査を行い、必要に応じて精密な検査をご提案いたします。三ノ宮駅周辺にお住まいの方やお勤めの方が、ライフスタイルに合わせて受診できるよう配慮しております。
検査の流れ
まず、ご自宅で就寝時に指先や鼻にセンサーをつけて寝ていただく簡易検査を行います。これにより、1時間あたりに何回呼吸が止まっているかを確認します。さらに詳しいデータが必要な場合には、ご自宅で脳波なども測定できる「在宅PSG(ポリソムノグラフィー)」を行うことも可能です。入院の必要がないため、お仕事への影響を最小限に抑えられます。
CPAP(シーパップ)療法
中等症から重症の方に対して、現在広く用いられているのがCPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)です。寝る時に専用のマスクを装着し、機械から持続的に空気を送り込んで気道を広げたままにする治療法です。適切に使用することで睡眠の質が向上し、日中の眠気が大幅に改善されます。また、心臓にかかる負担を軽減する効果も期待できます。
マウスピース(スリープスプリント)
軽症から中等症の方、あるいはCPAPの継続が難しい場合には、専用のマウスピースを作成することがあります。下あごを少し前に出した状態で固定することで、喉の奥のスペースを広げ、気道を確保します。当院では連携する歯科医院をご紹介し、的確な処置につなげています。
生活習慣の改善
根本的な改善を目指すためには、生活習慣の見直しも不可欠です。以下のような取り組みを並行して行います。
- 減量・・肥満がある場合は、食事や運動の指導を通じて体重をコントロールします。
- 節酒・・就寝前のアルコールを控えることで、喉の筋肉の緩みを防ぎます。
- 横向き寝・・仰向けよりも気道が塞がりにくい横向きで寝る工夫を提案します。
高血圧を合併している方は、血圧の管理も極めて重要です。詳しくは「高血圧」のページを参照してください。
睡眠時無呼吸症候群についてのよくある質問
Q1. 家族にいびきを指摘されましたが、自分ではよく眠れていると感じています。受診すべきですか?
A1. はい、ぜひ一度ご相談ください。睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がない場合も多く、気づかないうちに心臓や血管へ負担がかかっていることがあります。放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞などのリスクを高めるため、早期の精密なチェックが重要です。
Q2. 検査のために会社を休んで入院する必要はありますか?
A2. いいえ、当院では入院の必要はありません。簡易検査や在宅PSG検査など、すべてご自宅で行える検査を採用しておりますので、普段通りの生活を送りながら診断が可能です。
Q3. CPAP(シーパップ)は一生使い続けなければならないのでしょうか?
A3. 必ずしもそうとは限りません。減量や生活習慣の改善によって無呼吸が解消されれば、CPAPを卒業できる方もいらっしゃいます。治療を続けながら、原因となっている肥満などの解消を一緒に目指していきましょう。
Q4. CPAPを使っていますが、寝苦しくて外してしまいます。どうすればよいですか?
A4. マスクの装着感や空気の圧力が合っていない可能性があります。マスクの種類を変えたり、設定を調整したりすることで、ご自身に適した条件を見つけることができます。諦めずに医師やスタッフへお気軽にご相談ください。
院長より
阿部クリニックでは、循環器疾患に合併することが多い睡眠時無呼吸症候群の診療に非常に力を入れております。私はこれまで循環器専門医として、狭心症や心筋梗塞、心不全などの治療に深く携わってきました。その経験から、睡眠中の呼吸管理がいかに心臓の健康に直結するかを痛感しています。当院では、心電図やレントゲン、SHD心エコー図認証医による精密な心エコー検査を組み合わせ、全身の状態を評価しながらSASの治療を行います。三宮駅から徒歩数分という通いやすい場所ですので、いびきや日中の眠気でお困りの方は、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。丁寧な診察を通じて、皆さんの活力ある毎日を守るお手伝いをいたします。
心臓への影響が気になる方は「心不全」のページや「虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)」のページも併せてご覧ください。
